ジパング

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10月も半ばを迎え、京都ではようやく秋が色づき始めつつあります。秋と言えば、芸術の秋、食欲の秋といろんな形容をされますが、秋と言えばやっぱ読書ですよね(強引)。ということで、今回はタケムラのお気に入りでもある『ジパング』をご紹介してみたいと思います。しばしお付き合いくださいm(__)m

『ジパング』はかわぐちかいじ氏作の漫画です。「週刊モーニング(講談社 毎週木曜日発売)」に連載が開始されてかれこれ8年近く続いている人気作です。すでに単行本でも36巻(2008年9月現在)出版されており、現在も続いている長編漫画でもあります。また一時期はアニメも放映されていました。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、かわぐちかいじさんは『ジパング』を書く前に『沈黙の艦隊』という、これまた8年近くに渡る長編漫画を書いていました。『沈黙の艦隊』は原子力潜水艦に国際政治と核戦争についての問題提起を絡ませた作品で、複雑な現代事情を織り交ぜた壮大なストーリーは、漫画にさほど興味がなかったタケムラを夢中にさせてくれるほどインパクトがあり、すぐにハマってしまったんです。それだけに『沈黙の艦隊』の連載終了後、しばらくして『ジパング』が始まったときには、単行本を待たずに毎週の連載を楽しみにするようになりました。そのせいもあって、ほかの漫画は見なくても『ジパング』だけは欠かさず単行本を買っているんです。

さて『ジパング』をご存知ない方のためにそのあらましを簡単にご紹介すると、海上自衛隊の最新イージス護衛艦「みらい」が200年6月5日(日本時間)海外派遣に向かうべくミッドウェー諸島沖を航行中、突如タイムスリップに遭遇して約60年前の1942年6月5日のミッドウェー海戦時にあらわれたところから、この物語は始まります。

「みらい」に乗艦する自衛官たちは太平洋戦争がどんなに凄惨であったかを、過去の歴史を通じて知っています。そしてミッドウェー海戦での敗北が太平洋戦争の大きな転機であったことも知っています。でも、自衛隊という組織において専守防衛の名のもとに兵器を持っていても先制攻撃できない境遇と、自分たちが関わってしまうことで歴史が変わってしまうことを恐れるあまり、「みらい」のレーダーシステムで当時のアメリカ軍の動きをつかんでいても、最新鋭の兵器で確実に仕留められることがわかっていても手を出すことができません。そんな彼らをあざ笑うかのように、目の前では史実どおりのミッドウェー海戦が繰り広げられ、そして史実どおりに日本海軍は大敗を喫してしまいます。

太平洋戦争で日米合わせて300万人もの犠牲者が出ることも知っている「みらい」の乗組員たちは、史実どおりの出来事が目の前で繰り広げられる様に戦慄します。にもかかわらず、自衛隊の基本方針でもある専守防衛と、一方で目の前で展開される戦争という現実に目を背けることは出来ないジレンマに陥るのです。

そんなミッドウェー海戦のさなかに「みらい」は日本海軍のある将校を救助することになります。その将校は「みらい」の艦内で傷を癒す中、資料室で日本の行く末を知ることになります。そしてその将校は敗戦後アメリカ統治のもとで再生を果たした「みらい」の時代の日本を憎み、真の独立を勝ち得るべく、新生日本「ジパング」を構築するがために、下艦後にさまざまなことを企てます。それを阻止すべく「みらい」とその乗組員が繰り広げるさまざまな攻防は、いつしか歴史上の人物や事象なども巻き込んで史実にはなかったストーリーを展開していくことになるのです…… と、長くなりましたが、ストーリーが長いのでこれでもかなり端折った紹介でした(^^ゞ 『ジパング』も『沈黙の艦隊』と同様に硬派な漫画なんだということを再認識するタケムラなのですが、ご興味を持たれましたら是非ご一読くださいm(__)m

さてここで半ば強引に脱線しますが、印刷の仕事をしていると、単行本を読んでいるときもストーリーと同じぐらい気になるのが本文に使われている用紙。やや生成りな色合いにツヤのない紙表面は、可読性に定評のある「中質紙」と呼ばれる種類の紙です。コート紙の白色度には及ばないものの、ナチュラルホワイト系でツヤが抑えられ、書籍などの本文に使うと読みやすいという大きなメリットがあります。当社では中質紙の取り扱いはございませんが、昔から文庫本や小説の単行本などにもよく使われているので、みなさんのお気に入りの単行本も大抵はこの紙だと思います。

面白いストーリーには、読書にぴったりのやさしい風合いの紙・・・。みなさん秋の夜長とは言え、本の世界にあまりに引き込まれて、夜更かしし過ぎないようにご注意くださいね。あ、これは他人事じゃなくて、一番気をつけなければならないのはタケムラでした(^^ゞ

●週刊モーニング ジパング公式ホームページ
 http://e-morning.jp/ZIPANG/

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