ブロッキング防止パウダー

ブロッキング防止パウダー

全ての印刷物ではありませんが、届いたばかりの印刷物を手に取ってみたり、書店などで買ったばかりの雑誌や写真集を開けてみたとき、印刷された面をなぞると、指にはほとんどつかないものの、ちょっぴり粉っぽく感じられたこと、ありませんでしょうか?

枚葉のオフセット印刷機で印刷された紙は、デリバリ(=印刷された紙が排出されるところ)から次々と排出されてゆきます。一秒間に数枚のペースで印刷されてゆきますのでドンドン上に積み重ねられていくのですが、そのまま続けると乾燥前のインキが上の紙に裏移り(インキが転移する)したり、紙の重さで紙同士がくっつくような「ブロッキング」(※)と呼ばれる厄介な現象が起こります。

このようなブロッキングによる紙の密着を防止するために、オフセット印刷ではデリバリに紙が排出される際に、パウダーを散布する装置が備え付けられています。パウダーひと粒の大きさはミクロン単位で、ほぼ均一な大きさになるように製造されているものなのですが、ごく少量を印刷面に均一に吹付けることで、紙のあいだにすき間を設けるクッションのような役割があり、裏移りやブロッキングをある程度抑える働きがあるんです。これがちょっと粉っぽいなぁと感じた正体だったのですが、アナログといえばアナログな工程ですよね。

ちなみに、パウダーの成分は、そのほとんどがでんぷんで構成されています。ブロッキング防止パウダーという言葉の響きからするとちょっと意外なカンジもしますが、ここで気になるのが、じゃあ食べられるのか、ということ。大分前にメーカーさんに問い合わせてみたところ、

「成分のほとんどはでんぷんですが、食用じゃないので、やはり食べない方がいいのではないでしょうか」

とのご回答をいただきました。後ほどブロッキング防止パウダーには製品安全データシート(MSDS)が存在することも確認したのですが、知らなかったとは言え、メーカーさんに食い意地が張ったような質問をしちゃって、あとでちょっと恥ずかしくなってきたタケムラなのでした。ってブログに書いちゃいましたが(^^ゞ

なお、UV(紫外線)照射型の印刷機ではパウダーは使いません。なぜならUVランプの照射でデリバリまでにインキを乾燥させるからです。そのためにUV印刷機では他の油性の印刷機とは違う、専用のインキを使っているのですが、このあたりはまた別の機会に取り上げてみたいと思います(^^)v


※ブロッキングは上記のほかに、インキの盛り過ぎやインキのセット不良、一度乾燥したインキの戻りなどによっても発生することがあります。


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