フォント vol.2 ~TrueTypeフォント~

一般ユーザーに使用されることの多いTrueTypeフォント。その歴史は、1989年にApple社がTrueTypeフォントを開発した後、Microsoft社に技術供与をしたことによりMacintoshとWindowsの両方のOSに標準装備されたところにさかのぼります。例えば、Macintoshの場合は、「Osaka」。Windowsの場合は、「MSゴシック」と「MS明朝」と言えば、ピンと来る方も多いのでは・・・

特にPostScriptフォントを扱えないWindowsでは、TrueTypeフォントはPostScript系のソフトを始めWordやExcelなどの非PostScript系ソフトなどでもよく用いられております。ただ、DTPでTrueTypeフォントをそのまま出力するような場面はほとんど見かけません。商業印刷として出力するためにはRIPと呼ばれる出力演算装置に高解像度のPostScriptフォントが搭載されるため、システムに搭載されているTrueTypeフォントをそのまま出力できない問題があるのです。

高解像度のPostScriptフォントを搭載しているRIPでTrueTypeフォントを出力したり、RIPに搭載されていないフォントを出力すると正常な出力がなされず、文字化けを起こしてしまいます。またMac上のTrueTypeフォントは、出力解像度に制限値が設けられているため、高解像度を念頭においた印刷出力には適さないといった問題もあるのです。ここでは、TureTypeフォントを含んだドキュメントを出力するにあたって、ソフトの系統別に分けて取り上げてみたいと思います。

印刷出力を念頭に置いて系統を分けると「PostScript系」「非PostScript系」の2つに大別できます。代表的なソフトは、PostScript系ならIllustrator・InDesign・QuarkXPressなど、非PostScript系ならOffice系・一太郎・筆まめなどがそれぞれ挙げられます。

《PostScript系の場合》
当社を含む多くの印刷会社や出力センターにおいて、Illustratorなどでのデータ入稿は、TrueTypeフォントやRIPに未搭載のフォントはアウトライン化をしていただくようにお願いしております。前回の『フォント vol.1』でも触れましたが、アウトライン化をすることで文字情報は図形化され、印刷出力が可能になるのです。ただし、同じPostScript系でもQuarkXPress3.3など、アウトライン化できないソフトでは、当社対応フォントをご使用いただいての出力となります。無論TrueTypeフォントのご使用はできませんので、HPにて対応フォントの確認をお願いいたします。

【当社対応フォント(PostScript系ソフトウェア対象)】
http://www.graphic.jp/technical/font.html

《非PostScript系の場合》
非PostScript系のソフトには、Illustratorなどのようなアウトライン化の機能がないので、印刷出力するための適したデータに変換する必要があります。その際に当社対応のTrueTypeフォントを使用されていないと、文字が置き換えられて出力されるなどの問題もございます。そこで当社では非PostScript系ソフトでのご入稿は、フォントの任意置き換え(有料)や中間ファイルでのご入稿をご案内しております。

【Office入稿について】
https://www.graphic.jp/technical/office_001.html

【中間ファイル入稿について】
https://www.graphic.jp/technical/office_004_02.html

【Windows変換対応フォント一覧】
https://www.graphic.jp/technical/win_font.html

最後に、TrueTypeフォントをアウトライン化せずに出力する方法もあります。PDFファイルに変換し、フォントを埋め込んでしまう方法です。PostScriptフォントやOpenTypeフォントも含め、PDFファイルにフォントを埋め込みますと、出力機側のフォント環境に依存することなく、高解像度の商業印刷出力が可能となります。商業印刷に対応したPDFファイルの作成にはAcrobatDistillerが必要であったり、《PDF/X-1a》などの印刷出力仕様に沿ったものであることが必要になります。PDFについては後日取り上げてみたいと思います。

今日はここまで。次回の『印刷通販の基礎用語』は、「PostScriptフォント」についてお話しします。お楽しみに(^.^)/



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【過去の記事一覧】
フォント vol.1 ~フォント形式の見方と印刷について~