恒温装置とクーリングタワー

当社では印刷機を複数台所有しておりますが、標準印刷に基づいて安定した印刷品質を確保するために様々な装置の導入や試みがなされております。当社ホームページやBBSなどで時折触れることのある印刷品質管理装置などは、当社の印刷品質を保つ代表的な要でもありますが、インキ温度を一定温度に保つ『恒温装置』も大事な要のひとつです。

印刷機には各ユニットにインキローラが複数本取り付けられており、金属とゴムのローラが交互に形成されています。インキはユニットの一番上にセットされ、金属とゴムのローラを伝ってインキ付けローラ、ブランケットに転写され、それが紙に転写されて印刷されます。印刷機が回り始めるとユニット内には熱がこもってくるのですが、この熱はインキにあまりよくない影響を及ぼします。印刷に適したインキ温度は25度とも言われておりますが、印刷インキは例えてみるとバターのようなもので、温度が上がるにつれて柔らかくなってきます。温度が上がったインキは版からブランケット、そして紙に転写されるときに網点が広がってしまいます。オフセット印刷は網点の大きさにより色調を表現しておりますので、この時点で印刷色が安定しない大きな問題が生じてきます。

当社ではこの問題を解決するために恒温装置に対応した印刷機を導入しております。恒温装置では、印刷機の各ユニットに取り外しのできない金属のインキローラを一部設けて、そのローラの中に冷却水を流すことでインキ温度の上昇を抑える働きをしております。安定した印刷品質には網点と適正な濃度を管理する必要がありますが、インキの温度管理も行われていなければなりません。

この冷却水は、実は工場内のパイプを伝い、野外に設置されている『クーリングタワー』と呼ばれる冷却塔を通って、冷やされた上でポンプにより圧力をかけて工場内のパイプを伝い、再び印刷機内部に循環する大掛かりな仕組みとなっております。クーリングタワーは見た目には給水塔のようにも見える大きなボックスなんですが、クルマで言うラジエターのようなもので、内部には金属の冷却フィンが無数に取り付けられており、冷却水はフィン内部のパイプを伝います。そのパイプに外部から水をかけることで放熱させているのがクーリングタワーの仕組みです。パイプ内の冷却水を一次冷却水、冷却フィンを伝ってパイプ内の一次冷却水を放熱させるために外部からかける水を二次冷却水と考えた方がわかりやすいかもしれませんね。

恒温装置とクーリングタワー、これらもまた、gr@phicのこだわりを生み出す装置のひとつなんです。


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