第1回目と第2回目では、製作する印刷物の大きさから必要な解像度を計算する方法を、それぞれ違う方法よりアプローチしてみました。ということはこの計算を逆算すると、カメラの画素数からどの大きさの印刷データとして使えるかも算出できます。
ってことで第3回目の最終回では、現在発売されているデジカメの画素数でどれくらいの大きさの印刷物まで可能なのかを計算してみようと思います。
例えば現在高画素として発売されているなかでは、1000万画素のデジタルカメラが出回り始めております。このデジタルカメラだと、どの大きさの印刷物にまで耐えうるのでしょうか?
1.まず1,000万の数値を二乗化するために、ルート計算をおこないます。
√10,000,000=約3,162の二乗となりますので
(3,162ドット350dpi)(3,162ドット350dpi)=9.034インチ9.034インチ
2.次に1.で算出されたインチ数をミリメートルに換算すると、1インチ=約25.4mmで
(9.034インチ25.4mm)(9.034インチ25.4mm)=229.464mm229.464mm
面積にすると=52,653平方ミリメートル
以上の大きさが、画素数から割り出した数値として適した範囲になります。
つまり、画素数から割り出した面積から比較すると、
B5サイズ(182mm257mm=46,774平方ミリメートル)は大丈夫ですが、
A4サイズ(210mm297mm=62,370平方ミリメートル)だとちょっと厳しいかも…
てな具合で算出できます。
ただ、これはあくまでも画素数より導き出す数値上の計算であり、ポスターなど離れて見ることを想定したものとして使う場合などでは、A2サイズで使ったとしても問題ない場合もあります。
また、CCDサイズの大きい一眼レフタイプと小さなCCDをもつコンパクトサイズのデジカメで、それぞれ同じ画素数であった場合には、CCDの受光素子のひとつひとつが大きなカメラのほうがクオリティの高い画像を得ることになります。
画像解像度や画素数だけが印刷品質を決めるわけではございませんが、あくまでもお使いになる印刷物の用途や求める品質などに応じて、数値を導き出す根拠として知っていただければ幸いです。
オツカレサマでした。ふう(;-・。・-;)
【過去の記事一覧】
デジカメと印刷データ vol.1
デジカメと印刷データ vol.2