気持ちはいつも新鮮に

06_10_23NO_9.jpg竹田工場では、ご来社のお客さまを迎える専用のホール(私たちはエントランスホールと呼んでます)を設けております。昼下がりのある日のこと、エントランスホールの外で他のスタッフとハナシをしていると、顔見知りのお客さまがクルマで駐車場に入ってこられました。そのお客さまは、私を見つけるなり開口一番

「タケムラくん、久し振りやん!」

と声を掛けて頂きました。その方は、かつて当社が十条工場にあったときに、よくご来社頂いていた少しご年配の男性でデザイナー事務所を経営されるお客さまでした。おかげさまで当社が竹田工場に移ってからもデータ入稿や引き取りには、今も社長さまが自らご来社頂いているとのことでした。
今日は引き取りに来られたとのこと。エントランスホールの中に一緒に入ると、そのお客さまは知っている顔に久々に会ったこともあってか、どことなく表情がほころんできて、つられてタケムラの表情も何となく和んできました。
待っている間は近況などをイロイロ話して頂きました。ほどなく受付担当の若いスタッフが商品の確認としてサンプルを持ってきて、緊張した面持ちで

「こちらの商品で間違いございませんでしょうか?」

と2種類の商品をそれぞれお客さまに手渡しました。商品を手にしたお客さまは、

「ウン、これで間違いないわ! 明日展示会があるからってクライアントにメッチャ急かされててん。助かったわ~ いまからお客さんとこに持って行くねん。」
 
とおっしゃいました。すると受付の若いスタッフは、

「それでは、玄関より商品を運び出させて頂きますので、お手数ですがクルマのほうでお待ちいただけますでしょうか?」
 
とお客さまを丁寧に誘導してくれました。
タケムラはお客さまと一緒に外に出ると、程なく別の若いスタッフが台車で、段ボールに入った商品を持ってきてくれました。二箱あるうちの大きな方を若いスタッフが、小さい方をタケムラがそれぞれお客さまのクルマに運び込みました。
弊社の若いスタッフは、DTPオペレータとしてのスキルもさることながら、さまざまなお客さまと接することで、日々貴重な経験を積んでいます。お客さまと接することは、彼らにしてみると、ともすれば緊張の連続かもしれません。しかし、慣れてからもその緊張感は忘れて欲しくないですし、今は失敗してもいいからとにかく遮二無二頑張ってほしいなぁ、と思っています。商品確認のサンプルを持ってきてくれたスタッフも、台車で段ボールに入った商品を持ってきてくれたスタッフも、それぞれ緊張してたように見受けられたけど、接客を行うにあたって実にすがすがしくて新鮮でした。今の気持ちを忘れて欲しくないなぁ…

お客さまは少し急いでいるのか、程なくクルマに乗り込んでUターンさせてから、

「おおきに!」

と元気に帰っていかれました。このシチュエーションには、タケムラもすごくすがすがしい気持ちになりました。

なぜこんなにすがすがしい気持ちになったのか…? 実はこの時、タケムラ自身も古いお客さまとの久々の再会で、少し昔の自分の気持ちに引き戻されていました。その自分の姿が、ちょうどこの日荷物を運んでくれた初々しいスタッフの姿にオーバーラップしました。今はすっかり仕事に慣れてはいるけれど、あの頃の緊張感をふと思い出したのです。そして、新鮮な気持ちでお客様に接することって本当に大切だし、お客さまにとっても自分にとっても気持ちのいいものだなぁ…なんて、あらためて教えられたような気がしました。そんな昼下がりの出来事でした。