前回はColorSyncユーティリティを使って代表的なプロファイルのガモットを表示したり、プロファイルのガモットを重ね合わせたりして比較してみました。
CIE Labが立体空間として展開している以上、違う座標から見るとカタチも変わって来るということは、前のブログでもご説明しましたが、では実際にどのように見えてくるのか、ということで、2回目では前回取り上げた代表的な3つのプロファイルである、
●sRGB IEC61966-2.1(以下「sRGB」)【RGBプロファイル】
●Adobe RGB 1998(以下「Adobe RGB」)【RGBプロファイル】
●Japan Color 2001 Coated(以下「Japan Color」)【CMYKプロファイル】
のそれぞれの比較ガモットを違う座標軸から見たものを中心にご紹介してみたいと思います。
その前に前回からちょくちょく出てきているCIE Labのことについて、ごくごく簡単にご説明させていただきます。
Labとは、色の明るさを表した座標軸(L)と、2つの色度(a)(b)の座標軸が立体空間的に組み合わさって表されたものであり、CIE(=国際照明委員会)が1976年に制定していることで「CIE Lab(シーラブ)」と呼ばれることもあります。プリンタやモニタなどのデバイスに依存するRGBやCMYKとは違い、数値で色を示すことの出来る理論的なカラーモデルでもあることから、印刷などで色差を数値化する指標として用いられているんです。
さて、再びColorSyncユーティリティを使ってCIE Labの座標をもとに
◆Japan Color←→sRGB
◆Japan Color←→Adobe RGB
とそれぞれを比較したガモットを、違う座標から見てみました。
《Japan Color←→sRGB》の比較では、sRGBのほうが色域が広いこともあり、CMYKのJapan Colorよりも大きなガモットを形成していますが、-b座標および+b座標方向から見ると、赤の破線で囲った緑の部分においてJapan ColorのガモットがsRGBのそれよりも飛び出て見えています。これは、この部分においてsRGBよりもJapan Colorのほうが色域が広いことを意味しています。つまりsRGBで撮影してJapan ColorでCMYKにプロファイル変換しても、飛び出している領域は再現されません。
一方《Japan Color←→Adobe RGB》の比較では、sRGBとの比較では飛び出していた緑の領域が、Adobe RGBでは飛び出していません。Adobe RGBがJapan Colorの色域をほぼカバーしているためです。Adobe RGBはその他の色域も広いため、ガモットもsRGBより大きい形状になっています。
以前ブログ『デジタルカメラのRGBを印刷用のCMYKに変換しよう』や『RGB』でも少しご案内していますが、デジカメで印刷をターゲットとした撮影を行うとき、sRGBよりもAdobe RGBを推奨していたのは、sRGBは印刷で表現しきれない色域がAdobe RGBではカバーしているからだったのですが、このガモットの比較をご覧いただくことでよりご理解頂けるのではないかと思います。
このようにプロファイルの比較のほかにも、ColorSyncユーティリティはいろいろな機能を備えています。Mac OS Xをお使いの方でもし興味をお持ちになりましたら、一度ご自身のMacでもインストールされているプロファイルの比較などをお試しいただければと思います。
●参考リンク
○CIELAB - Color Models - Technical Guides
【アドビ システムズ社】
http://www.adobe.com/jp/support/techguides/color/colormodels/cielab.html
○Mac OS Xでのカラーマネジメント -ColorSyncユーティリティを使用したプロファイル情報表示-
【アップル】
http://www.apple.com/jp/pro/training/colorsync/segment102868b.html
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【過去の記事一覧】
ColorSyncユーティリティから見るプロファイルの比較 その1
